映画
フィルムセンターにて衣笠貞之助の『狂った一頁』を初めて観た。村岡実・倉嶋暢の音楽を、衣笠自らが加えた1975年のサウンド版。とりあえずyoutubeにアップされてる『狂った一頁』のオープニングを観てみると、 まず「狂った一頁」の洒落たタイトルロゴが抜…
フィルムセンターにて衣笠貞之助。一本目『天一坊と伊賀之亮』、退屈だったので寝る。しかし無問題。(元々は丸尾パクネタ関係で以前から観てみたいと思っていたのだが)目当ては二本目の『十字路』。「この映画は1928年の作品である。国内ではすでに消失し…
7月16日、新文芸坐で市川崑の『銀座三四郎』を観る。三四郎といえば、(せがたでも、プラモでもなく)黒澤明『姿三四郎』の藤田進であり、銀座三四郎も彼であったが、やっぱりバカっぽい。ただ見た目はバカっぽいけど、オールドメスの恋心を”知らないふり”と…
新文芸坐にて、とりあえず市川崑の三回券を買う。『三百六十五夜 総集編』を観る。ヒロインの山根寿子は浅はかすぎて、二枚目の上原謙は狭量すぎる。山根の終盤の殺気は買うけれど。敵役の堀雄二の方がなんと魅力的なことか。死に様までキザ!でいい。続けて…
先日、山崎大助の『ヤングおー!おー!』を観に、初めて行った神保町シアター。かつてこれほどリラックスして、映画を集中して観られる、また気持ちよく熟睡できるコヤがあっただろうか。ダントツ。パーペキ。スンバラシイ。 それに味をしめたかしめないか、…
知人のTさんが所有していたハミングバードビデオのカタログチラシを見て、これは資料的価値が高いぞと思い、それに触発されて、というか、ようは人のふんどしで相撲を取るぜ、という話なのだが、いまのところ確認できているハミングバードビデオを試みに列…
牧口雄二監督の『徳川女刑罰絵巻 牛裂きの刑』を観る。 この映画は、江戸という封建時代の極悪奉行・汐路章が大活躍する話に次いで、後半はその逆、時代の弱者・川谷拓三や女郎を主人公とする話の、合わせて二つのエピソードからなるオムニバス映画。 ★ 映画…
今日はシネマヴェーラ渋谷「最終凶器・鈴木則文の再降臨」の楽日のようだ。結局、鈴木則文のトークは一回も行かず、映画も『すいばれ一家 男になりたい』と『温泉みみず芸者』の日しか行かなかった不実なファンです。 ★ 『温泉みみず芸者』は数年前にシネマ…
大和屋竺監督の幻だった映画『発見への出発(たびだち)』を観た(チラシでは「旅だち」となっているが映画でのタイトルは「出発(たびだち)」とあった)。1974年、東映教育映画部制作、企画・脚本布村健、撮影加藤和郎、助監督柳町光男、音楽杉田一夫、霊…
アンテナにも入れている、神田小川町neoneo坐の「短編調査団」は面白い。と、エラソーなことを言ってみても、家から遠いこともあり、毎回毎回欠かさず行ってるわけでもなく、琴線に触れた映画が上映されるときだけ行く感じの俄ファン。大和屋竺がドラキュラ…
6月7日、アテネフランセ、「佐藤肇を再見する」を観るため12:30にJR御茶ノ水駅で待ち合わせ。上映開始時刻は14:50であったが、念には念を入れて早めの会場入り。それでもすでに20人ぐらいの客が並んでいて驚く。 ★ 14:50『怪談せむし男』(*1)上映開始。 ★ 1…
先日はシネマヴェーラ渋谷に『ビューティ・ペア 真っ赤な青春』を観に行ったのだが(内田勝正とブラック・ペアと黒人女が良かった。「悪」「魔」だぜ?!)、それはともかく、チラシの解説によると、内藤誠は「本当はミゼットプロレスを撮れると思っていた」…
ただいまシネマヴェーラ渋谷で開催中の「妄執、異形の人々2」、自分ではあまり通ってる気がしてなくて、もっと行きたい…みたいな焦燥感が今尚あるのだけど、チラシを見ながら9月をふりかえると、9月12日に『結婚の夜』と『銭ゲバ』を鑑賞、続いて13日に『蛇…
昨日はシネマヴェーラ渋谷に行って『銭ゲバ』と『結婚の夜』を観て来た。「妄執、異形の人々2」極私的初日。この日のお目当ては『結婚の夜』だったが、せっかくなので『銭ゲバ』も観る。 『銭ゲバ』といえば、監督は和田嘉訓。以前、この謎の監督・和田嘉訓…
去年と今年の金沢映画祭や、シネマヴェーラ渋谷での特集上映など、ここ数年の鈴木則文の持ち上げられ方、人気には少しキチガイじみたものを感じる。というのは、その人々の熱狂を尻目に自分はそのどちらにも全く行けなかったという僻みも多分にあるのだけれ…
7月7日は一角座・大和屋竺特集の初日で、僕はこの日、原チャだと思った以上に早くて、開場の一時間半前に着いてしまったのだけど、が、守衛のアホにまだ入れられないと門前払いを喰らわされた経験を持つ。 と、そんな逆恨みはともかくとして、初めて観た『愛…
男の子は女親に似るってのはホントなんじゃないかと思う。 この逆も然りなのか?もしも生まれてきた子が女の子で、僕とそっくりだったら可哀想なので、子供は作らない方向で。と、なんだか話しが先走っているけれど、いまだ結婚の予定さえないことは言うまで…
「坊主刈りで−彼はプロの坊主だけど−額に光りがあり、眼はロンパリで、童顔で、八重歯で、ほんとうにアホみたいによだれをたらしながら、地上の邪念から解き放たれて踊る上杉清文の姿は、さながら地に立つ巨大な白痴である」(平岡正明) 「株式会社天象儀館…
思えば僕が初めてチェブラーシカを観たのは何年だったかなぁ、とにかく本邦初公開のときに旧ユーロスペースで観たのでした。そのときの上映ではまだ「こんにちはチェブラーシカ」1969、「ピオネールに入りたい」1971、「チェブラーシカと怪盗おばあさん」197…
障子に、女の影と、殺人者のシルエット。ナイフ、下腹部に刺しこまれる。まだ無音。ナイフ、ひきぬかれ、風のような長い悲鳴と、血を吹き出している女の影。 鮮血、障子にふりかかる。女、絶命、首垂る。 障子、典雅に開き、僧形の荒戸源次郎、黙礼して口上…
『濡れ牡丹 五悪人暴行編』のDVD。ジャケのド真ん中にいる女は真湖道代。だけど主演は”唖のクロ”という殺し屋をやった、言わずと知れた大和屋”笠”。出演や脚本はもちろんのこと、演出にもいちいち口を出し、出演者のオーディションにも隠れて立ち会ったとい…
7/21の一角座のトークショーは正直ヒジョーに悔しい思いをした。まあ僕はこの日に行った同志のZさんに具体的なトーク内容をいくつか教えてもらったのだけど、ほとんど未知の映画である大和屋竺1958年のデビュー作『一・〇五二』、確かにこの20分の白黒映画が…
大阪は十三の第七藝術劇場にて、特集『性と愛のフーガ 田中登の世界』が8月10日(金)まで開催中。今回一番の目玉はなんと言っても田中登監督のデビュー作『花弁のしずく』!!!長らく上映プリントがなく、ロマンポルノファンのみならず、様々な方面で幻と…
大西秀明といっても”やってる!やってる!”のジミーちゃんのことではなく、東映の映画監督。こんなの(http://www.jmdb.ne.jp/person/p0253860.htm)撮ってるらしいが一本も観たことがない。 『にっぽん脚本家クロニクル』の掛札昌裕のインタビュー、これを…