置いてけぼりの男〜『実録白川和子 裸の履歴書』 『黒薔薇昇天』

1月14日・シネマヴェーラ渋谷 『実録白川和子 裸の履歴書』、最後の白川和子らの口上だけ観たくて途中入場したら、ちょうど白川和子と織田俊彦がファッキングの真っ最中。白川和子の艶技よりも、そのシーンの森勝のカメラワークにしびれた。だいたいファック…

 ロマポ版・不思議の国のアリス物語〜『女高生偽日記』

1月13日 シネマヴェーラ渋谷にて、「話題性を喚起」するために作られた企画もの、写真家のアラーキーこと荒木経惟が監督した『女高生偽日記』1981を鑑賞。 どうも巷間では「素人の撮った映画だからやっぱりヒドイ」だとか「ただの駄作」だとか酷評の嵐で、そ…

 あけしておめでとう〜2009年に鑑賞した日活ロマンポルノのメモ、あるいは戯れ言

1/1 東映ピンキーバイオレンス女優の、池玲子をはじめとするホルスタイン乳で、あけしておめでとう。新年早々「ま」抜けな画像を貼ってしまうところが、なにやら今年一年をすでに暗示してそうで嫌だが、migimeらしいっちゃmigimeらしいかもなのでよしとして…

 『実録白川和子 裸の履歴書』

1973年の日活ロマポで、監督は曽根中生、脚本は田中陽造、阿部定は自分のチン切り事件を芝居にし自ら出演していたというが、それに想を得たのかどうかは知らないし、まあそれはともかくとして、大学生の白川和子が演劇仲間から輪姦され、その一部始終を撮っ…

 インポになりとうないんや〜!〜『壇の浦夜枕合戦記』

1/9の日記食べたもの。カップラーメン×2(味噌味とカレー味)、アイスバー×3、ドーナツ×4、ポテチ、ココアシガレット。我ながらヒドイ食生活。高校生のときに”カップラーメン食べるとインポになるからやめなさい”と母君に言われて以来、いままでほとんど食べ…

 非行少女ヨーコ

あー、くだらね。 山田一平『ダンサー』によると、『江戸川乱歩全集 恐怖奇形人間』の半人半獣の山羊女は(クレジットはないが)芦川羊子らしい。そのときの山羊の暴れっぷりはおいといて、芦川羊子といえば、その特徴的な顔が丸尾末広の『少女椿』や『帝都…

 『避妊革命』が観たいので追悼番組を〜『堕胎』とか丸木戸定男とか

■若松プロの丸木戸定男役・寺島幹夫さんが死去 (読売新聞 - 12月05日 19:21) http://www.yomiuri.co.jp/entertainment/news/20081205-OYT1T00586.htm 「人工胎盤を作ろう、私は夢中だった。もっとも人工授精の実験過程として、イタリアの医学者が試験管内で…

 migimeはいつでも映画を観る意義を見失っている

『赤線玉の井 ぬけられます』の中で殿山泰司が伝授する股火鉢、門戸(まんこ)を暖めると男はすぐにイクのだそうだが、この技を駆使し一日で男を何人回転させられるか、その新記録樹立に執着する丘奈保美の姿には何か共感するものがあったりする。 その丘奈…

 オシャレなフランス映画が好きだと言って憚らないトンガリキッズたちへ

ああ〜ん?ファッションリーダー気取りか?しゃらくせえんだよ! と言いつつも、”ヨーロッパの映画好き〜”と可愛らしく言えば女にモテてモテてしょうがないというド偏見があるmigimeは、毎年元旦に”今年はオシャレな外国映画を観る!そして今年こそモテモテ…

 凝血のセクソロジー

精液に血が混じる。いままで白かった(もしくは黄色がかった)精液が、急にピンク色に色づき始め、途端に辺り一面オトメチックな様相を呈するのである。無類の独楽者(オナニスト)ならば、誰しも一度ぐらいは経験する事件だろうが、しかし実際これをラブリ…

 さようなら 幕末太陽傳 切られた首

「花に嵐のたとえもあるぞ さよならだけが人生だ」 于武陵の漢詩「勧酒」転結句の井伏鱒二による訳。川島雄三の口癖としても有名。この口癖は進行性筋萎縮症という難病にかかっていた(例えば呼吸筋の麻痺により死ぬことがある)川島の死生観となにか関係があ…

 migimeがヌーベルバーグだって?ハンバーグと間違えてんじゃねえの

9/7の日記 ↓ 高円寺のオービスにディヴィディー(ヒゲ安流発音)を返しに行く。パラっと見て「若松孝二×足立正生 映画とテロルの時代」にそそられたのでレジに積んであった『映画時代 特集テロルの季節』(http://eiga-jidai.seesaa.net/)を購入。 ↓ ここ一…

 GO TO DMC!!!!『デトロイト・メタル・シティ』&チェブラーシカ危機一発!!!!

9月3日、池袋で『デトロイト・メタル・シティ』を観ました。春先に福岡へ十日ばかり行ったときに人から借りて知った漫画で、宅配ピザの宅配範囲にも入っていない人里離れた九州奥地の深夜の娯楽はDMCを読むしかなかった、だから繰り返し繰り返し連日読んだ。…

 尼僧衣と機関銃〜『無人列島』

『無人列島』はこれぞ60年代末期を代表するアングラといった感じで、この手の雰囲気が好きな者にはたまらない映画であろう。 主人公の名前「日出国」が「日出ずる国」「天皇が絶対的権力を有していたときの日本」の暗喩であることに気づけば、(当時の社会情…

 9月2日シネマヴェーラ『ガス人間第一号』 

先週はなんだかんだで四回も行ってしまったシネマヴェーラ(俺はバカか)、ショーコリもなく本日もモーシューイギョーモーデ。この日の『ガス人間第一号』は実のところビデオを持っていたりするのだが、昔観てかなり面白かった記憶があるので、スクリーンで…

 死ぬにはまだ早い?〜『死ぬにはまだ早い』

西村潔のデビュー作『死ぬにはまだ早い』1969は傑作だ。 新人監督の気負いが好きなのだが、これもギラギラしている。そのギラギラ効果は、もちろん主演の黒沢年男によるところも大きく、少しギラギラの質が違うのだが、例えば福田純『野獣都市』1970の黒沢な…

 『青春トルコ日記 処女すべり』極私的メモ

[1] 何度観ても歌のクレジットがうまく追えない。動体視力に関係あるのだろうか、いやないか。それはともかくタイトルバックで流れる要約するとトルコにおいでという歌は荒木ミミだし、泡踊りシーンで流れる「あれ」と「女に生まれて」は佐川満男(後者は…

 『にっぽん'69 セックス猟奇地帯』

石井輝男といえば日本ゼロ地帯、鈴木則文といえば知能指数ゼロ地帯、中島貞夫といえばセックス猟奇地帯!ということで、シネマヴェーラ渋谷「妄執、異形の人々」で『にっぽん'69 セックス猟奇地帯』を観た。 早めの回に行ったのにもかかわらず、かなり混んで…

 料理、映画、本とかの雑記

ピーラーの突起でじゃがいもの芽をグリグリえぐっていたら、パチンとY字が根本から割れてそれが眼鏡にぶつかってきた。飛んできたのは刃の部分じゃないと思うけど(とっさに目をつぶったのでわからない)危うく目に刺さって失明するとこだったぜ。100円ショ…

 山川レイカはタージマハールカを超えたか否か

映画『竜馬暗殺』については他で十分語り尽くされてもいるだろうし、いまさら僕がうだうだ言うことは何もないので割愛して、今からはトークショーの模様を、中川梨絵らによって語られた『竜馬暗殺』裏話などを中心に進めて行こうと思ったのだけど、ただトー…

 竿師段平を引かせた男〜『若い貴族たち 13階段のマキ』

悦っちゃんといってあなたは誰を思い出しますか? 「原」と答えたあなたは将来不幸せなお嫁さんになります。 「市原」と答えたあなたは将来覗き盗撮で逮捕されます。 「奈美」と答えたあなたは将来ビーチクが両方もげます。 「志穂美」と答えたあなたは将来…

 野坂昭如の歌謡冥界譚〜『幻の女 ファントムレディー』

『幻の女 ファントムレディー』とは1983年にオフィス中野製作で発売された30分ほどのアダルトビデオのことで、いやアダルトビデオと言っても、これは野坂昭如が監督・主演・歌を全部をやった、野坂の、野坂による、野坂のためのビデオで、その内容を一言で言…

 黒の舟唄〜『喜劇 特出しヒモ天国』から大和屋竺まで

『喜劇 特出しヒモ天国』ネタでまだひっぱりますが、この映画の中で個人的に特にポイント高かったのが、ド琴線に触れたのが、やはり芹明香の歌う野坂昭如の「黒の舟唄」でありました。 ”男と女のあいだには 深くて暗い河がある” 男と女の絶望的な断絶、宿命…

 タコやろがぁぁぁ!〜『喜劇 特出しヒモ天国』

ラピュタ阿佐ヶ谷にて森崎東の『喜劇 特出しヒモ天国』を観る。 男と女の未来永劫続くであろう喜悲劇、これは笑えます、泣けます、つまり大傑作。この映画好きすぎて、実は今回劇場で観るのは三回目。初めて観たのはイメージフォーラムで、そのとき好きだっ…

 家族の肖像〜『細雪』 『幸福』

8月1日、新文芸坐へ市川崑の『細雪』と『幸福』を観に行った。どちらも未見、奇しくもどちらも家族ものだった。 『細雪』は吉永小百合がどうにもこうにも苦手なのでまーったく期待しないで観たのが、それに反して映画は面白かった。何がどう面白いかと問われ…

 2007年4月27日〜『罵詈雑言』 『腹腹時計』

渡辺文樹祭り最終日(あ、『御巣鷹山』は4/28もやってます)、今日は『罵詈雑言』と『腹腹時計』を観て来ましたよ。 渡辺文樹といえば、その過激な言動、パフォーマンスばかりが注目され(渡辺作品を正当に評価する人は少ないという印象が拭えない)、その唯…

 2007年4月26日〜『ザザンボ』

まず、なんて不気味で、怖くて、どろどろと鬱屈とした映画なんだろうと思った。大体登場人物たちはほとんどが地元の人間を集結させたズブの素人集団で(本人たちはいたってそれが普通の状態なのであろうが)気分を害するぐらいに見ているだけでキモチが悪い…

 2007年4月25日〜『御巣鷹山』

今日は代々木八幡区民会館で渡辺文樹監督の『御巣鷹山』を観てきました。これは日航機123便事件の映画で、この事故に関しては「ウィキペディアよりわかりやすい『日航ジャンボ墜落事故』」を読んでいただくのが一番なのですが、渡辺監督は政府の圧力によって…

 7月30日〜RAMPO×Q-TA

結局池袋の渡辺文樹上映会は中止になり予定が空いてしまったので今日は一日中乱歩漫画(主にRAMPO×Q-TA COMICS)を探す旅をしてました。ゲッチュー。 でもやっぱり『天皇伝説』観られなかったのは残念でした。渡辺文樹といえば、昨年代々木で『ザザンボ』 『…

 狂った一頁〜衣笠貞之助から渡辺文樹まで

フィルムセンターにて衣笠貞之助の『狂った一頁』を初めて観た。村岡実・倉嶋暢の音楽を、衣笠自らが加えた1975年のサウンド版。とりあえずyoutubeにアップされてる『狂った一頁』のオープニングを観てみると、 まず「狂った一頁」の洒落たタイトルロゴが抜…