料理、映画、本とかの雑記

ピーラーの突起でじゃがいもの芽をグリグリえぐっていたら、パチンとY字が根本から割れてそれが眼鏡にぶつかってきた。飛んできたのは刃の部分じゃないと思うけど(とっさに目をつぶったのでわからない)危うく目に刺さって失明するとこだったぜ。100円ショップで売ってるようなプラスチックのはダメだね!明日金属製のちゃんとしたの買おう。


内田吐夢宮本武蔵シリーズを四部までテレビで観て、22日は五部と『真剣勝負』シネマヴェーラで観た。僕は武蔵ならば一部が一番好きだな。健さんの小次郎にズッコケそうになった。『真剣勝負』は東映版を観た後だとどうも。狂い度は上だったけど。錦ちゃんはいいと再認識。錦ちゃんといえば、2006年にヴェーラで「錦之助と橋蔵」という企画上映があった。これは彼らの映画を一日一本ずつやるわけ。それで面白いのが、錦之助のおばさんファンって露骨に橋蔵が嫌いなわけ、ロビーで橋蔵って演技下手よねぇ〜とか言ってるの。で、錦之助の回を観て、橋蔵の回は映画観ないでロビーでくっちゃべって、錦之助の回になったらまたそれ観て帰る。受付には錦之助と橋蔵の書籍が置いてあったのだけど、橋蔵の写真集が表向けられて飾ってあると、”なんで錦之助を表に向けないの!”とそれにも文句を言うおばさん連中、そこまでかよ!すれっからしと帰りが一緒になったんで”錦ちゃんのキンタマとか中二レベルなことを言いあって下品にガハハ笑いしてたんだが、結論として”こんなことおばさまファンの前で言ったら殺される”(いや、喜ばれる?)ってことになった。ちょうどその日は『血文字屋敷』だったが、ヴェーラのロビーに血文字を書くはめにならなくてよかった。『武士道残酷物語』(実は丸尾末広的映画だったりする)は昔ビデオで観たが、「妄執、異形の人々」で掛かるようなのでせっかくなのでスクリーンで観たい。


23日もやっぱりヴェーラで妄執の初日。『青春トルコ日記 処女すべり』の山川レイカhttp://d.hatena.ne.jp/migime/20080821)の泡踊りシーンを観たとき、これは16歳にやらせたらマズいだろぉと、ひどくマトモなPTAのようなことを思ってしまった(良識ある大人ですみません!)。明らかに野田幸男は我々の股間を意識して撮っている。これは我々の愚息らに対する野田の挑戦状だ!
『悪魔が呼んでいる』は前に一度ラピュタで観たが、ヒロインも観てる観客も何が何だかさっぱりわからないうちにヒロインが孤立していく序盤は、その不可解さ、得体の知れぬムードだけで不条理劇の極みとして傑作。中盤ダレて、最後に突如禍々しくなるあたりもいいね。とある別荘に車で連れて行かれることを嫌がって、ヒロインが車から脱出し、追っ手から逃れるように森の中を奥へ奥へ進んだら、途端に目の前がパッと開けてそこにその別荘が建っていた瞬間、まさに悪魔に呼ばれたかのような戦慄を覚えるではないか。清純派酒井和歌子の狼狽したときのブス顔が珍しくも素晴らしい顔だった、いい。


25日はやっぱりヴェーラで『大虐殺』の予定。甘粕正彦というと、僕などはまず月岡芳年・落合芳幾・花輪和一丸尾末広競作の『無惨絵』とか、荒俣宏帝都物語』の挿絵に現れた怪人っぷりなのだけど、明日の渋谷の沼田曜一はどうなのかしらん。こないだ読んだ『映画論叢』18号の布村建「極私的東映および教育映画部回想」満映時代の甘粕について少し語られていて気になっている。(余談だがそれによると『発見への旅立ち』のフィルムは大和屋夫人が一本持ってるそうだ)


平凡パンチ』の尾道の記事を読む。かなりユニークな人物像。この人の東映ニューポルノもっと観たい。


キネマ旬報』2008年8月下旬号掲載、僕が最も敬愛する島田慎一氏の『狂気の海』評読む。僕は未見の映画なのだが、実に観てみたくなった。こないだのユーロ上映のとき行こうと思ってたのにタイミング合わずだったこと今更ながら後悔。常々島田氏の鑑賞眼は”神の眼”だと公言して憚らないわたくし、このような短評ではなくもっと長い評論を読みたいものだ。


『創』9・10月号掲載、渡辺文樹「映画『天皇伝説』をめぐる右翼、公安との攻防戦」を読む。逮捕・勾留、一連の騒動に関しての渡辺文樹の談話が4ページ。これは『天皇伝説』上映の際、文樹の前説ボルテージ高めに間違いなし。ただいま渋谷区に会場使用を申請中とのこと(やってくれれば、わたくしごとだが近場でいいやね)。全国で上映中止になりまくってる『ノモンハン』『天皇伝説』はいつになったら観られるのか。この後には撮影も終えた、右翼テロを描いた『三島由紀夫』の公開が控えてるそうだ。


セックスできれいになる特集で有名な『an・an』なる雑誌があるのをご存じか。その高名は天下に轟くものの、僕はいっかなそれを手にしたことがない、のだが花輪和一(!)のカラーイラストが載っている号があることを知るが時すでに遅し!アーンアンと悶え嘆く(泣)どーでもいいがアンアン悶え声つながりで、カルーセル麻紀主演のロマポ『夜は私を濡らす』(監督SHOW-GORO)の話。モロッコで造膣手術をしたカルーセル麻紀、堂々と濡れ場を披露したが「アンアン、アアーン」の喘ぎ声が男そのもの。その喘ぎ声の吹き替えは白川和子がやった。白川引退は日活にとって大きな痛手であり、黒澤満撮影所長は白川和子を復活させるべく彼女を口説き続けた。日活オールスター映画『くノ一淫法 百花卍がらみ』(監督SONEX)への出演要請をしたところ、「年頃の(先妻の)子供が二人いるので…」云々と白川、そこでまずは声だけの出演、カルーセルの吹き替えということに相成ったという。


クレージーケンバンド「青山246深夜族の夜」というシーデーを聴く。スペシャルゲストは野坂昭如野坂が若者たちにアジりまくる「野坂説法」がヤバい、ヤバすぎる。野坂サイコーだ!!!!!(泣)


明日は忘れずに渋谷まんだらけに行って陽気幽平の漫画を買うこと。


最近はめんどくさくてチェックしてなかったんだが9月のVパラ、はいキタ。『赤いスキャンダル 情事』はかなり昔ビデオをレンタルしチョメったがもうボロボロなので、数分短縮されたR-15版とはいえ嬉しい。ひろみ摩耶主演の『実録ジプシー・ローズ』は未見で、ビデオも見つけられず久しく眷恋だったのでR-15版でもやっぱり嬉しい。あ、森川麻美の『むれむれ女子大生』もやるじゃん(笑)頻繁に放映してる映画だけど森川麻美は好きだ。ロマポではないけれど、山本晋也『ポルノだョ!全員集合 マル秘わいせつ集団』も70年代ピンクでかなり珍しいと思うのでやっぱりやっぱり嬉しい!


金沢映画祭で掛かる向井寛の『衝撃の世界死刑史』が観たい。14日は絶対抜けられない法事があるからなぁ、15日かぁ。オールナイトって何上映するんだろう?
『にっぽん'69 セックス猟奇地帯』ももう一度観たいと思ってたんだが、どう考えても無理。嗚呼、吉澤健!(*1)

『意志の勝利』
のDVD欲しいと思いつつ買ってない。高円寺に置いてないかなぁ。