AQUIRAXの個展のオープニング・パーティーのビンゴ大会でフィーバーするの巻(前フリ)

某月某日
K氏のお誘いで銀座の福原画廊に宇野亜喜良の個展&オープニングパーティーを見に行く。
狭い会場は人で溢れかえっていたが、アキラックス夫人が画廊内に引き入れてくれた。たくさんの人に囲まれ、常に誰かに話しかけられているアキラックスは随分と遠い。
寺山修司の戯曲『星の王子さま』をモチーフにした新作を人をかき分けながら眺める。やはりいい絵だなぁと思ったものはすでに売れていた。
ワインは飲めぬし、夫人が「ここの美味しいのよー。恵比寿のお店なんだけどね。食べて食べてー」と言って盛り付けた名称のわからぬ食べ物を二、三個パクついて、室内も暑いし、ウンチョスをしたくなったのもあるが、部屋の隅でおとなしくしているという当初の予定どころか、室外のトイレ前にこっそり隠れていた。
したら、僕が知らぬうちにK氏から夫人、夫人からアキラックスへと話しが行っちゃったようで、「サインして貰えるからおいで」とK氏が呼びに来てビビった、動揺した、怖じ気づいた。というのは、会場の様子を見ていたが誰もそんなことしてる人いないのと、アキラックスの著作を持ち合わせていなかったからだ。
しかし備えあれば憂いなしと思ったのかどうか自分でもよくわからぬが、出掛けにいちおう寺山修司の本をバッグに入れたのが幸いした。夫人に口をきいてくれたK氏の顔に泥を塗るわけにはいかない。意を決し、でもおそるおそる…、アキラックスとミエコ夫人に挨拶をした。


「この方(migime)は寺山修司さんとかあなた(AQUIRAX)のファンみたいでよく知ってるの。サインして欲しいんですって。あら、これ古い本(*1)ねー」
「宇野さんのファンでもありますが、奥さんのファンでもあるんですよー」
「またお世辞言っちゃってーははは」


みたいな会話がなされ、持参した本を開きサインするアキラックス、終わりかと思いきや、さらさらとイラストを描き始めた!!!!
このはからいには感激しまして、何度もアキラックスと夫人にお礼を言ったのでした。嗚呼、いま思えば、AQUIRAX夫婦とmigimeの三人で写真撮ってもらえばよかったぜと軽く後悔。


アキラックスとはしゃべれなかったけれど、夫人とはまあまあしゃべれて楽しかった。「最初は大映とか日活に出てたんですねー」と言ったら、「忘れたい過去よ」と言いながら、そのとき所属していた事務所の話をしてくれました。アキラックスが描いた天井桟敷の「星の王子さま」のポスターが好きですとか、アキラックス夫婦の新婚時代の話とか、新婚のときの夫人の髪型がアキラックスが描く人魚姫みたいだとか(人魚姫の目も夫人の若い頃に似てるんだよなぁ)。しきりにあなた若いのによく知ってるわねえという夫人、


「フラワーメグって知ってる?」
「知ってます」
「あら!さっきまでそこに座ってたのに。おばさんになっちゃったけど」
「えー!うそーん?!」


全然気づかなかったが、しきりに寺山修司は最高よねと繰り返していたあの人がそうだったのか。その他、有名人では和田誠がいた、記帳に七戸優の名前があった。


(*1)そう言われて帰りに奥附見てみたら1968年発行の初版本だった。40年前か。



パーティー後、K氏とM女史で改めて食事。そのときラピュタでおこなわれた藤純子トークショーの話になる。M女史に「藤純子好き?」と聞かれたmigimeは答える、「好きだけど、でも結局、藤純子より集三枝子の方が好きだな(おっぱいも出すし)」と。「まあそんなもんですよ」とK氏。これ別にさっきまで会ってた(すげえ気さくで話しやすかった!マジいい人!)だからというわけじゃなくて本心。ほんとにキュートだったもんな、和製マリアンヌ・フェイスフルの集三枝子は。やさぐれ感も。藤純子と違って裏街道の人だろうけど、でもそんなもんよ。


アキラックスが描いてくれた人魚姫!!!!