あなたはマロ派?タカ派?

migime2007-07-14

さて、「朝日のようにさわやかに」といえば一角座、一角座といえば、今日からついに『毛の生えた拳銃』の登場である。このチャンスを逃すとこれから先もう二度と観られないかも知れないらしいので、私は行く、皆も行くべし!と、皆(ミナ)といえば、こんな真夜中にけたたましくも狂暴な「ミナのセカンド・テーマ」(1974年メルス・ジャズ・フェス録音。山下洋輔、森山威男、坂田明)を聴きながらこの日記を書いているわけだが、正直この曲が生まれた経緯は謎だ。
ネットなどで調べてみるとこの曲は『荒野のダッチワイフ』で使われた音楽、サントラという情報しか出ないのだけど、例えばジャズ評論家でもある平岡正明なんかは「毛の生えたピラミッド−大和屋竺論」(1968年)の中で、「音楽は山下洋輔中村誠一、森山威男のトリオ。大和屋『毛の生えた拳銃』のために作曲された「ミナのセカンド・テーマ」で、のち、この曲のスタジオ録音し直されたものが油井正一の尽力で発売されて、新宿ピットインを拠点とするジャズ革命の最初のアルバムになる」と言っていて、まあ信じたい気もあるが、それから三十年後、「若松映画をアジる」(1998年)の中では『荒野のダッチワイフ』で使われた山下洋輔の曲が「ミナのセカンド・テーマ」だと断言していて、ボケたのかなんだか知らないが微妙に発言が統一されていない。ちなみに『荒野のダッチワイフ』はもっとも有名な殺し屋どもが大挙して跋扈した1967年の映画で、『毛の生えた拳銃』は1968年、一年しか違わないので明確な区別などはないのかも知れないが、しかし音楽にも注意して『毛の生えた拳銃』を観るつもりだ。余談ではあるが、丸尾末広が19歳のとき秋葉原石丸電気でかっぱらったレコードが『ミナのセカンド・テーマ』だった。

マロ派か?タカ派か?と問われれば、私はタカ派なのだけど、しかし鷹さん(加藤じゃないよ!)がトークする日曜は関東を台風が直撃らしい、鷹さんどころか一角座も吹き飛ばされんじゃねえのかと不安…。(トイレやばそう)土曜のトーク麿赤兒で、友人が行くと言うので便乗しようかなと思いつつ、もしも行くならばせっかくなので麿サインをと、キネマ旬報社編集の『ピンク映画白書』(1969年)をいちおう準備した。というのもこの中には「シネ・ゲバルトの旗手たち」と称して足立正生大和屋竺の映画写真が載っているのだけど、そこには『犯す!(毛の生えた拳銃)』のシブいマロ写真が(残念ながらタカ写真は載っていない)。だからそこにいただこうかしらんと思っているのだけど、【毛の生えた麿赤兒】とサインしてくださいって言ったらマロ(画像)にしばかれるでしょうか…