真湖道代のジャケ


『濡れ牡丹 五悪人暴行編』のDVD。ジャケのド真ん中にいる女は真湖道代。だけど主演は”唖のクロ”という殺し屋をやった、言わずと知れた大和屋”笠”。出演や脚本はもちろんのこと、演出にもいちいち口を出し、出演者のオーディションにも隠れて立ち会ったという、どうやら思い入れたっぷりの映画のようだ。

まあ、DVDと言ってもこれは海賊版に違いなく、国映(また若松プロ)の映画はハミングバードビデオからまあまあ出ているけれど、この『濡れ牡丹 五悪人暴行編』のDVDに関して言えば、元々の映像源はジャパンエンタープライズ社から発売されていた「ピンク映画名作シリーズ」*1であろう。ちなみにこの「ピンク映画名作シリーズ」、僕が知る限り、足立正生『堕胎』、若松孝二『情事の履歴書』も出ているが(ちなみにこの二本は西荻窪のレンタル屋にあります)、他にどんなタイトルが出ていたのかは謎、知りたい、情報を求む。まさか『毛の生えた拳銃』とか出てないかな?!

アダルトビデオのパッケージに騙されたという経験は、殿方ならば誰にでもあることと思うが、騙されたとはもちろん言わないけれど、それでもやっぱり映画と比べると美人に写りすぎてる感のある、画像の道代たん。でも惚れてる。いい女。フィルム・ノワールにおけるファム・ファタール。超カッコイイ。

◎真湖道代−1949年8月18日、北海道生まれ。学校卒業後、上京し観光バスのガイドやスナックで働いていたが、1966年『泥だらけの制服』でデビュー。ピンク映画の吉永小百合といわれたが、一時引退して喫茶店のレジをやり、1968年6月にカムバックした。趣味はドライブ。S158、B85、W59、H88。


1970年、朝倉プロ=国映、制作:矢田照彦、企画:朝倉大介、監督:梅沢薫、脚本:日野洸(大和屋竺)、撮影:久我剛、音楽:木村新弥、出演:大和屋”笠”、真湖道代、山本昌平、里見孝二、邦かほり、九重京司、津崎公平、加奈沢史郎、モウ・コバヤシ、相原香織、伊東真奈美、港雄一、城浩、鏡勘平、日野多加志、四志譲二、南条武、水橋猛司、平日出丸、西川旭、海老原精一

*1:紙パケ。今じゃほとんど見ませんけれど、どれぐらいの時期のビデオなのかなぁと、試みに推測してみる。まあ1989年以前のブツであることは間違いない。簡単、パケの価格(12000円)見ると消費税が導入される以前のブツだから。もうそれ以上はわからないけどさ(わからなくなるのが早っ!)。ビデオが一般家庭向けに発売され始めた詳しい年度は知らないが、この図を見る限り、1978年には(売上数から見てもめちゃくちゃ高かったと思うけれど)ビデオ販売はされていたようだ。なので、素直に1978〜89年のあいだに「ピンク映画名作シリーズ」は発売された、と言ってみるが、こんな結論では結局何にもわからないのと一緒であーる。