映画

 ゲゲゲの女房

今日のポレポレのトークゲスト、鈴木卓爾だったらしい。 『痴漢電車 弁天のお尻』を観て以来すっかりファンなので、行けばよかったかなといまにして少し思う。 ★ 鈴木卓爾監督『ゲゲゲの女房』を観ました。 原作も読んでないし、ドラマも観てないので比較で…

 爆音映画祭2009〜人のセックスを笑うな!!!!

「エロティシズムとは死にまで至る生の称揚である」という仏蘭西の思想家であり糞便の神の使い古されたフレーズがすぐさま思い出され、思わず西村潔のベストと断言してしまいたくなるそんな誘惑に駆られる映画だ。 開巻してすぐ、トヨタ2000GTのエンジンに火…

 ずっこけ欽也の映画放談〜『禁じられた乳房』他

いまラピュタ阿佐ヶ谷で開催されている「60年代まぼろしの官能女優たち」も残すところあと二作品となり、内田高子、若松孝二、小川欽也、久保新二、野上正義、香取環という錚々たる顔ぶれのトークショーも、5月2日の香取さんを最後にすべて終わってしまった…

 今夜は久保新二ナイト〜久保チンは天才!!

4月11日、今夜は久保チンナイト。昼間のうちにラピュタにてチケットを取る。それから渋谷へ移動。 (中略) 向井寛『暴行少女日記♀』上映開始。 ここに来て疲れと眠気がマックスマラー(下ネタかよ!)に。上映中、何度も落ちて、ところどころ抜ける。 (中…

 僕たちの失敗(後篇)〜久保新二センズリ回想録

夫である向井寛の『ブルーフィルムの女』にネグリジェリリーフなどもしてる内田高子さんのトークが終わり、観客の盛大な拍手が鳴りやんだとき、司会進行の鈴木義昭氏は”来月トークもありますが、今日の映画にも出てた久保新二さんがいらっしゃってるので、も…

 僕たちの失敗(前篇)〜内田高子トークショー回想録

3月14日、この日はラピュタ阿佐ヶ谷のレイト上映「60年代まぼろしの官能女優たち」の初日で、トークゲストは『淫紋』の主演女優である内田高子さんだった。 前日までは、朝一とは言わないまでもお昼ぐらいにラピュタで夜のチケットを買い、シネマヴェーラで…

 あなたと私の合言葉さようならピンクスクール、ありがとうピンクスクール

3/20、一ヶ月弱という短い開催期間ながらも濃密だったイメフォのピンクスクールの最終日(と言っても坂がしんどくて大して通わなかったが)に、小水一男『ラビットセックス 女子大生集団暴行事件』と福岡芳穂『制服監禁暴行』を観た。 すでにうろ覚えに等し…

 おとう、涅槃で待て〜『歓びの喘ぎ 処女を襲う』

みややと言っても嵐の二宮某のことではなく宮谷一彦のことだが、ちょっと前に某所でパクリ疑惑(?)について話されていたので、まあ漫画と映画を比較することで何か制作意図めいたものでも感じられないかしらんという烏滸がましい思いもあり試しに読んでみ…

 ツレヅレ六十年代幻ノ官能女優達

宮益坂上の「寺子屋桃色活動写真」が先日開校し、ぼやっとしてたら今週末からは羅比遊多阿佐ヶ谷において「六十年代幻ノ官能女優達」が始まるんではないか! おそらく秀作ばかりを集めたのだとすぐに了解できる宮益坂上の寺子屋みたいな上映一覧も桃色活動写…

 『痴漢地下鉄』と『特殊三角関係』

なんだかめっきり春の陽気ですが皆様如何お過ごしでしょうか。 暖かくなってくると決まって巷には春の珍事と呼ばれるようなことが起こり、女性は薄着になって肌の露出度が増し、それにともない痴漢のモミベーションも上がる一方です。 というわけで昨日はカ…

 イメージフォーラムで観た金井勝『王国』の思い出

以前、同伴したガールに”クロノス王は女にした方がよかったんじゃないか”と切り出したことがある。むささび童子が最後に何を盗み取るかは具体的にしないとしても、もしもそれなら「子宮」であることは間違いないわけで。 むささび童子が鴨の肛門、襞に覆われ…

 極私的memo〜『エル・スール』 『皮ジャン反抗族』 「映画監督・大島渚」 「WE ARE THE PINK SCHOOL!」 「土方巽舞踏映像」 『薔薇の葬列』 『王国』

ユーロスペースでビクトル・エリセの『エル・スール』を観る。まあ冒頭から最後まで全編、また朝も昼も真夜中だってそうなのだが、窓や扉から部屋に差し込む自然光によってのみ極力作られる何とも言えぬ絶妙な色合い、太陽の運行と共に移り変わって行く表情…

 <ソイ・ミギ(わたしはミギメよ)>〜『ミツバチのささやき』

昨晩、渋谷のユーロスペースでビクトル・エリセの『ミツバチのささやき』1973を観て以来、アナ・トレント(7歳ぐらい)のことが脳裏からはなれず、彼女はすでに精霊のようなものであり、<ソイ・ミギ>と唱えればいつでも彼女と交信できると信じる、ほど僕は…

 南太平洋の秘島に棲息する大巨獣ガッパの生態

なにやら今日(1/27)はフィルムセンターで『大巨獣ガッパ』が掛かっていたらしい。映画ファンのガールに観に行かないかと誘われたが京橋は遠いのでパスした。いまさら僕がガッパについて話すことは別にないのだが、それでも一言、我が国のガッパシーンが過…

 『避妊革命』が観たいので追悼番組を〜『堕胎』とか丸木戸定男とか

■若松プロの丸木戸定男役・寺島幹夫さんが死去 (読売新聞 - 12月05日 19:21) http://www.yomiuri.co.jp/entertainment/news/20081205-OYT1T00586.htm 「人工胎盤を作ろう、私は夢中だった。もっとも人工授精の実験過程として、イタリアの医学者が試験管内で…

 GO TO DMC!!!!『デトロイト・メタル・シティ』&チェブラーシカ危機一発!!!!

9月3日、池袋で『デトロイト・メタル・シティ』を観ました。春先に福岡へ十日ばかり行ったときに人から借りて知った漫画で、宅配ピザの宅配範囲にも入っていない人里離れた九州奥地の深夜の娯楽はDMCを読むしかなかった、だから繰り返し繰り返し連日読んだ。…

 尼僧衣と機関銃〜『無人列島』

『無人列島』はこれぞ60年代末期を代表するアングラといった感じで、この手の雰囲気が好きな者にはたまらない映画であろう。 主人公の名前「日出国」が「日出ずる国」「天皇が絶対的権力を有していたときの日本」の暗喩であることに気づけば、(当時の社会情…

 9月2日シネマヴェーラ『ガス人間第一号』 

先週はなんだかんだで四回も行ってしまったシネマヴェーラ(俺はバカか)、ショーコリもなく本日もモーシューイギョーモーデ。この日の『ガス人間第一号』は実のところビデオを持っていたりするのだが、昔観てかなり面白かった記憶があるので、スクリーンで…

 死ぬにはまだ早い?〜『死ぬにはまだ早い』

西村潔のデビュー作『死ぬにはまだ早い』1969は傑作だ。 新人監督の気負いが好きなのだが、これもギラギラしている。そのギラギラ効果は、もちろん主演の黒沢年男によるところも大きく、少しギラギラの質が違うのだが、例えば福田純『野獣都市』1970の黒沢な…

 『青春トルコ日記 処女すべり』極私的メモ

[1] 何度観ても歌のクレジットがうまく追えない。動体視力に関係あるのだろうか、いやないか。それはともかくタイトルバックで流れる要約するとトルコにおいでという歌は荒木ミミだし、泡踊りシーンで流れる「あれ」と「女に生まれて」は佐川満男(後者は…

 『にっぽん'69 セックス猟奇地帯』

石井輝男といえば日本ゼロ地帯、鈴木則文といえば知能指数ゼロ地帯、中島貞夫といえばセックス猟奇地帯!ということで、シネマヴェーラ渋谷「妄執、異形の人々」で『にっぽん'69 セックス猟奇地帯』を観た。 早めの回に行ったのにもかかわらず、かなり混んで…

 山川レイカはタージマハールカを超えたか否か

映画『竜馬暗殺』については他で十分語り尽くされてもいるだろうし、いまさら僕がうだうだ言うことは何もないので割愛して、今からはトークショーの模様を、中川梨絵らによって語られた『竜馬暗殺』裏話などを中心に進めて行こうと思ったのだけど、ただトー…

 竿師段平を引かせた男〜『若い貴族たち 13階段のマキ』

悦っちゃんといってあなたは誰を思い出しますか? 「原」と答えたあなたは将来不幸せなお嫁さんになります。 「市原」と答えたあなたは将来覗き盗撮で逮捕されます。 「奈美」と答えたあなたは将来ビーチクが両方もげます。 「志穂美」と答えたあなたは将来…

 野坂昭如の歌謡冥界譚〜『幻の女 ファントムレディー』

『幻の女 ファントムレディー』とは1983年にオフィス中野製作で発売された30分ほどのアダルトビデオのことで、いやアダルトビデオと言っても、これは野坂昭如が監督・主演・歌を全部をやった、野坂の、野坂による、野坂のためのビデオで、その内容を一言で言…

 黒の舟唄〜『喜劇 特出しヒモ天国』から大和屋竺まで

『喜劇 特出しヒモ天国』ネタでまだひっぱりますが、この映画の中で個人的に特にポイント高かったのが、ド琴線に触れたのが、やはり芹明香の歌う野坂昭如の「黒の舟唄」でありました。 ”男と女のあいだには 深くて暗い河がある” 男と女の絶望的な断絶、宿命…

 タコやろがぁぁぁ!〜『喜劇 特出しヒモ天国』

ラピュタ阿佐ヶ谷にて森崎東の『喜劇 特出しヒモ天国』を観る。 男と女の未来永劫続くであろう喜悲劇、これは笑えます、泣けます、つまり大傑作。この映画好きすぎて、実は今回劇場で観るのは三回目。初めて観たのはイメージフォーラムで、そのとき好きだっ…

 家族の肖像〜『細雪』 『幸福』

8月1日、新文芸坐へ市川崑の『細雪』と『幸福』を観に行った。どちらも未見、奇しくもどちらも家族ものだった。 『細雪』は吉永小百合がどうにもこうにも苦手なのでまーったく期待しないで観たのが、それに反して映画は面白かった。何がどう面白いかと問われ…

 2007年4月27日〜『罵詈雑言』 『腹腹時計』

渡辺文樹祭り最終日(あ、『御巣鷹山』は4/28もやってます)、今日は『罵詈雑言』と『腹腹時計』を観て来ましたよ。 渡辺文樹といえば、その過激な言動、パフォーマンスばかりが注目され(渡辺作品を正当に評価する人は少ないという印象が拭えない)、その唯…

 2007年4月26日〜『ザザンボ』

まず、なんて不気味で、怖くて、どろどろと鬱屈とした映画なんだろうと思った。大体登場人物たちはほとんどが地元の人間を集結させたズブの素人集団で(本人たちはいたってそれが普通の状態なのであろうが)気分を害するぐらいに見ているだけでキモチが悪い…

 2007年4月25日〜『御巣鷹山』

今日は代々木八幡区民会館で渡辺文樹監督の『御巣鷹山』を観てきました。これは日航機123便事件の映画で、この事故に関しては「ウィキペディアよりわかりやすい『日航ジャンボ墜落事故』」を読んでいただくのが一番なのですが、渡辺監督は政府の圧力によって…