『発見への出発(たびだち)』備忘録

大和屋竺監督の幻だった映画『発見への出発(たびだち)』を観た(チラシでは「旅だち」となっているが映画でのタイトルは「出発(たびだち)」とあった)。

1974年、東映教育映画部制作、企画・脚本布村健、撮影加藤和郎、助監督柳町光男、音楽杉田一夫、霊友会なる宗教団体のPR映画として作られたが、出来上がった映画を観て、当の霊友会がこんなものはいらないと言ったのでオクラ入りした映画。

ブラックエンペラーや鼠小僧(←少年時代の超地元の暴走族)の名前にノスタルジーを覚えつつ、まあ簡単に言えば大筋は、暴走族の少年二人のバイクで日本縦断ロードムービー?でもそのわりには自分探しにも、他人(老人ども)にもあまり興味がないような、宗教団体のPR映画だけあって、宗教的煽りや、出てくる若い信者はまあなんだかなぁという感じで、まあようするにヘンテコな映画ですね。

ただ一番琴線に触れたのは、映画の中で二回ほど流れる挿入歌を天象儀館の杉田一夫が担当し、またそれを歌っていたのが(ノークレジットだったけれど)宗像笙でヤバかった。宗像笙といえば、昨年一角座で『愛欲の罠』を四、五回観てるので間違いようがない。確かに「朝日のようにさわやかに」の歌声そのまんまなのだった。それだけでも観る価値が十分あった映画でした。



6月25日のneoneo坐「短編調査団」は久しぶりに行きたい衝動に駆られる。というのは、奇跡のマイ偏愛映画『喜劇 セックス攻防戦』や『セックス喜劇 鼻血ブー』(どっちも超バカバカしい!)を撮った高桑信の監督作がかかるから。「喜劇 法律攻防戦」となるか?!