7月15日〜『三百六十五夜 総集編』 『人間模様』

新文芸坐にて、とりあえず市川崑の三回券を買う。『三百六十五夜 総集編』を観る。ヒロインの山根寿子は浅はかすぎて、二枚目の上原謙は狭量すぎる。山根の終盤の殺気は買うけれど。敵役の堀雄二の方がなんと魅力的なことか。死に様までキザ!でいい。続けて『人間模様』、今度は一転、暢気な上原謙がなんと魅力的なことか。笑った。一貫して天使のようにふるまうのだが、終盤のある一点においてのみ、人間らしさ、山口淑子への恋情を垣間見せるシーンには胸をしめつけられる。わかる、わかるぞー!と実生活ではそんな経験まったくないけれど、わかった気になる。マイフェイバリット伊藤雄之助のみ、いかにも怪奇俳優的な扱い。ドイツ表現主義カリガリ博士』を思い出したと言ったら大袈裟か。もしくは(雄之助の場合は“世界一長い横顔”という感じだが)『狂へる悪魔』のジョン・バリモア、もしくは福本伸行の描く漫画の主人公、ざわざわ、ざわざわ。帰りは、例のごとく原チャは渋谷に停めているので渋谷ツタヤに。「まむしの兄弟」物色。しかしちょうど必要なタイトルが抜けている。ので新宿ツタヤに移動。あった、あった、ありました。『まむしの兄弟 刑務所暮らし四年半』を一本だけ借りる。『セックスドキュメント エロスの女王』はやはりないか。帰宅後、とりあえずクレジットのみチェック。ない、ない、やっぱりない。寝る。グッナイベイベー。